2022.08.16 健康経営コラム

【働く女性の健康づくり】企業が取組む女性の健康サポートとは

働く女性は年々増加しています。

全体の総労働力人口が減少していく中でも、女性の就業率は上昇しており、女性の割合は44%となっています。

企業でも女性の活躍推進が進められていますが、女性が活躍するために基盤となるのは心身が健康であることです。

健康経営においても、女性の健康を支援する取組みが重要視されています。

なぜ女性の健康への配慮が求められるのか?

女性は、結婚や育児、出産などライフステージの変化により働き方に変化がありますが、そのような中で、それぞれのライフステージにおいて女性特有の健康課題が発生し、心と体に様々な変化をもたらします。

女性がより健康にイキイキと働くためには、本人の努力だけでは難しく、会社が女性特有の健康課題に対しサポートしていくことが求められます。

女性特有の健康課題とは

女性特有の健康課題として、主に下記のような症状、疾病があげられます。

・月経関連症状(月経不順、月経痛、月経前症候群(PMS)、PMDD、月経困難症)

・更年期症状、更年期障害

・妊娠、出産に関する症状(つわり、産後うつ、不妊など)

・女性特有のがん(乳がん、子宮頸がん、卵巣がんなど)

・子宮筋腫、子宮内膜症

・甲状腺の病気 など

これら症状は女性ホルモンが影響しています。

ホルモンバランスは1か月の間に大きく変化します。また一生を通じても大きな変化がありますが、この女性ホルモンバランスの変化が心身の不調の原因となります。

例えば月経前に起こるPMS(生理前症候群)は、腹痛や頭痛、イライラ、落ち込みなどまざまな精神的・身体的な不調が現れ、ホルモンバランスやホルモンの分泌量が影響していると考えられています。

また、更年期は女性ホルモンの急激な減少が影響しています。

更年期に起こる症状は身体的症状から精神的症状まで様々あります。

代表的な症状として、ほてり、のぼせ、発汗、頭痛、めまい、便秘、下痢、しびれ、関節痛、肩こり、動悸、息切れ、不安感、疲労感、不眠、集中力の低下などがあり、その数は200にものぼると言われています。

女性特有のがんについても、女性ホルモンが関係しているものも多くあり、検診での早期発見が重要です。

女性も自分自身の体のことをわかっているようでわかっていないことが多々あります。

また、女性特有の不調というのは、周囲に相談しずらく、迷惑をかけてはいけないと我慢をしながら仕事を続けてしまう人が多く見られます。

結果的に悪化してしまったり、仕事をしていても集中できないなど仕事への影響も大きくなってしまいます。

女性社員の5割以上は「職場で困った経験」あり

経済産業省の「働く女性の健康推進に関する実態調査2018」によると、女性特有の健康課題や女性に多く現れる症状により、約5割が勤務先で困った経験があると回答しています。

また、約4割が「職場で何かをあきらめなくてはならないと感じた経験がある」と回答し、その中の多くは、正社員として働くことや昇進や管理職になることをあきらめなくてはならないという内容でした。

さらに、管理者では約4割が女性特有の健康課題への対処に困っていると回答しています。

このように、本人は職場で困ったことがあっても周囲に相談できないまま仕事に影響が出てしまったり、キャリアを諦めてしまうケースが見られ、本人のやる気やモチベーションは低下してしまいます。

その一方で、男性社員や上司は、体調が悪いのか、やる気がないのか、どのような状況かわからないままに女性社員のことを評価してしまいます。

女性の健康に企業が取組む必要性と支援策

日本医療政策機構の調査において、「ヘルスリテラシーの高い女性の方が仕事のパフォーマンスが高い」という調査結果があるように、女性のヘルスリテラシー向上の取組みは重要です。

ヘルスリテラシー向上のためには、職場での女性の健康に関する教育機会の提供が必要です。

女性は女性自身の体についての知識やセルフケア法を得て活用することができ、一方で、男性社員や管理職は同僚や部下への接し方を知ることができるからです。

そして、生産性向上や、病気による休職者の減少、離職防止、定着率向上のためにも、働きやすい職場を作ることが大切です。

制度整備(テレワークや時短勤務、フレックスタイム制勤務など)や、女性の健康に関する相談窓口やアプリの活用、婦人科検診の導入など、様々な施策を講じることで、女性は少しでも不安が解消され安心して長く働けると考えられます。